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2014年03月21日

どこの誰か知らないけれど

どこの誰か知らないけれど
 わが家は冬の間、一台の石油ストーブにて暖房をまかなっている。それと併用するのは電気ごたつであり、共にリビングに設置している。その効果は絶大でリビングはとても暖かい。

 他の部屋に関して言うと、エアコンがあるにはあるのだが、電気代の関係もあり暖房使用については妻の決裁がなかなか下りない。
 だから他の部屋、例えば二階にある僕の仕事部屋(と言うほど大袈裟なものではないが……)は、冬季の使用がほぼ不可能となる。なぜならとても寒いからだ。
 陽の当たらない曇り空の日なんて、手の震えでマウスが勝手にダブルクリック状態になるなど、進む仕事も進まない。
 そんな訳で僕は冬の間はリビングのダイニングテーブルを机代わりにしている。暖かいのは助かるのだが、これがまた色々な面で良し悪しがある。

 例えばテレビだ。リビングにはもちろんの事ながらテレビがある。そして部屋には妻もいる。
 息子を小学校に送り出し、かつ昼の家事を終えた妻はふと時間があくと「テレビ見ていい?」などと聞いてくる。もちろんそれで支障が出るほど繊細な仕事ではないし、ダメだと言うのも器の小さい気がするので、僕はいいよ、と答えている。

 妻はドラマの録画を見始める。僕はパソコンの画面を見続ける。
 だが、セリフだけで聞くドラマというのも結構これで性質が悪い。自分の頭の中で都合よくシーンを想像してしまうからだ。そしてストーリーは続いている。もちろんその頃には僕の手は完全に止まっている。さらに劇中意外な登場人物が現れる。え、それってどういう事? 結局気付けば妻の隣りでコタツに座り、ハッピーターン片手に画面に食い入ってしまう……
 ちょっと長くなったが、これがまあ悪しき一例である。

 そんな不毛な季節(?)が終りに近づき、最近ずいぶんと暖かい日が増えてきた。一月ちょい前に大雪が降ったなんて信じられないぐらいだ。わが家の石油ストーブもだいぶ活躍の場が減ってきた。
 同時にそれは仕事部屋が復活する事を意味していた。やはり使い慣れた机が一番なのだ。

 その日僕は朝食を終えると久しぶりに自分の部屋で仕事を始めた。窓から入る日差しは柔らかで、気分も良かった。途中で昼食を挟み、午後もまた二階で仕事を続けた。
 なんだか静かでいいなあ、なんて思っていたら、どこかの家から布団を叩く音が聞こえてきた。僕はこの音が好きだった。なんだかとても家庭的な響きだ。

 しばし仕事の手を止めてその音を聞いていた。
 春の陽をいっぱいに浴びた布団はきっとふんわりと膨らんでいるのだろう。平和な季節の平和な音。
 しかししばらくすると布団を叩く音が、なぜか少しずつリズミカルになった。最初は何かの曲のようだったが、最終的にそれは三三七拍子へと変わった。

 どこの誰か知らないけれど、ずいぶん剽軽な主婦だった。きっと同じように気分が良かったのだろう。三三七拍子がもう一度繰り返された。でもその最後は確信犯的に三・三・六で終わった。続きを待ったが残りの一音はいつまで経っても叩かれなかった。え、それってどういう事? 気になった僕の手は、またしっかりと止まっているのであった。I used up the entire youth
white
yangfds
Some courage
I don't want to love you
If you also heard that
yangfd
Once love
兩種遭遇
越了自身



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